2017年11月14日火曜日

ビックカメラは長年かけ確立したブランドを、自ら毀損し始めているのではないか?(5)

店舗ブランドの組み込みと使い分けが肝要



 本業だった家電商品の売上の減少傾向を補うべく、宮嶋社長は決算説明会で「家電製品でない商品を伸ばしていく」と意欲を示したのだが、実はそちらへの舵取りもやさしいことではなさそうなのだ。

同社の連結決算で17年8月期の「その他の商品」は計1560億円の売上を計上したが、実は前年は1500億円だったので、4%の伸張を示したにすぎない。「その他の商品」カテゴリーが同社にとってまだ始動時のプロジェクトならともかく、すでに全事業の20%を占める主要カテゴリーとなっている段階でのこの成長度数では、大いにその先が思いやられる。

 説明会で宮嶋社長は、「その他の商品」カテゴリーを伸ばしていくいくつかの戦略を述べた。

 そのひとつが、11月からの専門店「ビックトイズ」の出店開始だ。玩具についてはすでに既存ビックカメラ16店舗で扱っているのだが、11月に専門店を愛知県日進市の商業施設にオープンするという。知育玩具など小学生以下の子供向けの商品を主に販売して、祖父母層の購買を狙うという。

(この項 続く)

0 件のコメント:

コメントを投稿