2017年5月23日火曜日

ソニー、倒産危機から完全復活…「魅了する家電製品」不在を嘆く人々の時代錯誤(4)

テレビに関しては、5月に入りソニーが有機ELテレビに10年ぶりに参入すると大きく喧伝されたが、実際には韓国LGエレクトロニクスなどからパネルを外部調達することによる展開で、自社による本格的な製造展開ではない。「ブラビア」の主製品である液晶テレビのパネルも、以前から外部調達なのである。
 そもそもソニーはテレビ製造販売から撤退するのではないかとの観測も、昨年まではささやかれていた。15年2月にテレビ事業が分社化された時、私は事業売却の準備の可能性があると指摘した。そんな事業部門が、会社の主流に返り咲くことは考えられない。


電気「製品」から離れていくことで利益が向上する構造



 ソニーは1997年度に最高益を記録して以来、業績凋落の傾向が続き、多くの批判を集めてきた。2011年度に4567億円という過去最大の赤字を計上した直後の12年に平井一夫社長がその舵取りを任され、現在に至っている。

(この項 続く)

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