2013年10月22日火曜日

『不本意な敗戦 エルピーダの戦い』坂本幸雄 書評183(4) 吼える破産経営者

本書は、著者坂本氏からの助言に満ちている。例えば、

「日本企業のいらないものの一つが、この経営企画部門だと思います。」(p76)

「日本の電機メーカーの弱体化がいわれていますが、その大きな原因は、この事業範囲の広げすぎに有ると思います。」(p77)

「選択と集中とは(略)自分たちが将来、必要としない事業を、出来るだけ高い値段で他社に売り、その資金を使ってコア事業をよりいっそう強化することです。」(p80)

「死活的に重要な事はそんなに多くない。ポイントさえ押さえておけば大丈夫。」(p83)

など、枚挙にいとまがない。著者のこれらの助言に従って経営すれば、それらの会社は成功するということなのだろう。本書は、だから著者のサクセス・ストーリーなのだ!?
しかし、もちろん、、、

(この項 続く)