2013年6月17日月曜日

競争だけしていればよい 談合の脅威 (4)

ミードウエストベ―コ社の日本法人の社長を足かけ5年ほど務めていた。同社はアメリカのフォーチュン500企業(製造業で売上げトップ500社)、グルーバルで2兆円の年商を上げていた、押しも押されない大企業だった。世界中のカントリー・マネジャーが集められた本社でのカンファーエンスで、社内弁護士から私たちは、「米国の独禁法は世界中の子会社まで対象にされていること、その違反が訴追された場合は軽く数十億、数百億円の課徴金となること」を教育された。
そして、各国に於いて私だけでなくローカルの社員が競合会社に所属する人物と会ったときは直ちにその接触の事実と会談内容を本社の彼に報告するよう厳重に求められた。その接触とは、業界内の会合や、客先での親善イベント、駅での偶然遭遇による社交的な会話までも含まれたのである。
 
(この項 続く)

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