2011年4月9日土曜日

「経営幹部が会社を潰す!」連載(1)



三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)が、三菱東京UFJ銀行などの取引先企業に配信しているメールサービスに「daily REPORT」というのがある。そこに頼まれ、昨年後半から月に一度連載記事を書いた。(ちなみに私の前の執筆者は斉藤孝氏。教育学の先生なのにビジネスのことを知ったように書いているあの才人)。

同社が配信中は転載不可だったが、別テーマを書き始めたので、旧稿が解禁。今日から不定期にこの自分のブログにアップすることとした。


【経営幹部が会社を潰す!(1)】
社長は1人では何もできない
(有)MBA経営 代表 山田 修

◆社長は企業というロボットの「頭」
 私は37歳から22年間に渡って6つの会社を任され、そこで社長を務めてきた。会社を6つ経営してきて、痛感したことがある。それは、「社長は1人では何もできない」という事実だ。
会社をロボットに例えると、社長が頭になる。動かす筋肉は一般社員だ。「頭」から「筋肉」に指示を伝える「神経」が、管理職ということだ。そして、ロボット全体をダイナミックに前に進めていく「エンジン」は、役員や上級管理職などの幹部たちということになろう。
企業という「ロボット」で一番重要な役割を担うのは、それはもちろん「頭」である経営者だ。業績を大きく伸ばしたり、ターンアラウンドと呼ばれるような急激な改善を果たすには……だから、実は社長を変えるのが一番手っ取り早い。
とはいえ、それは現実的ではないし、会社には何十人・何百人という社員や管理職がいる。社長が一番重要だとしても「社長対残り全員」という関係で見てみれば、経営者といえども実績に対してできる貢献は僅かなものだということが分かる。
「ウチの社員は、ウチの幹部は」
と、嘆くことを止めて「自分以外の」組織成員の能力を最大限に発揮させる方策を考えることが、業績向上への早道となる。

(この項 続く)

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