実際、「ヤマトの売り上げに占めるアマゾンの割合は1割を超えている」(同)、あるいはヤマトに潜入取材したジャーナリスト、横田増生氏のように、「ヤマトは現在、年間17億個超の宅急便を配達する。アマゾンの荷物はその2割にあたる約3億個」(「週刊文春」<文藝春秋/ 2017年3月9日号)という見方もある。
問題は、その最大顧客の単価が群を抜いて安い、ということだ。ヤマトの平均運賃単価である570円台と比べると、アマゾンのそれは約250円と、半額以下とされる(横田増生氏)。もちろんこれより安い大口顧客はいないとみられる。ヤマトの顧客シェアとして、個数ベースで約2割、単価が平均の半額なので金額ベースでは約1割となるというのは整合性があるので、両方とも信じられる。
2月に入り、ヤマトはついに労働組合から眦(まなじり)を決した申し入れをされてしまったわけだが、経営陣の言い分としては、これまで何もしていなかったわけではない、というところもあるだろう。
(この項 続く)
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