2014年8月16日土曜日

旭硝子 石村和彦社長 美談の終焉(2)

「カンブリア宮殿」の中で同社の液晶TV用ガラスの手柄として
「現在同社グループ全体の利益の90%以上をたたき出している」
と、されたのだ。

これに私は首をかしげ、クラスで
「それ以外の製品を止めたら、凄いことになるはずだけどね」
と話した。

売上げが1兆4千億円規模の同グループである。液晶TV用ガラスだけの売上げが幾らあるか知らないが(それを知る必要もない、戦略とは構造的な状況を認知すればよいのだ)、そんな構造は強めるのか、弱めるべきなのか。

「カンブリア宮殿」で社長が過去の成功譚を麗々と述べてすぐ、同社は今年の業績を下方修正するという体たらくを示した。
旭硝子、業績を下方修正
主な要因が自慢した「液晶TV用ガラスの価格下落」という。

一方で他の事業を何とかてこ入れしなければとも感づいたらしく、7月23日に突如として(6年8ヶ月ぶりに)建築用ガラスの値上げを発表した。3大メーカーの残り、日本板硝子とセントラル硝子が直ちに追随したという所に、あるきな臭さを私は感じるが、それはここでは述べない。

旭硝子よ、どこに行く、どこに漂っていくのか。

(この項 終わり)