康弘氏は、今回の役員就任決定までに経験も十分に積んで実績を示している。1996年にソフトバンクに入社するや、99年にはイー・ショッピング・ブックス(09年12月にセブンネットショッピングに社名変更)を設立して、代表取締役社長に就任した。同社はトーハンやヤフーからの出資を受けたが、若くしてこのような著名企業が出資した企業の社長に就任するというのは、なかなかのことだと思う。
ところで、トーハンというと鈴木会長が新卒から7年半、イトーヨーカ堂に転じるまで在籍し、関係が深かった会社だ。鈴木会長は現在でもトーハンの取締役で、一時は副会長の職にあった。鈴木会長の後継者は、セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長でほぼ固まっているといわれているので、康弘氏の役員就任がまさか世襲などということはないのだろう。
しかし、筆者なら「李下に冠を正さず」あるいは「痛くもない腹を探られたくない」という経営行動を選ぶ。
(この項 終わり)
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