日本は史上例のない超高齢化社会に突入した。現役ビジネスパーソンに対するネガティブな影響については2月6日『介護のための退職者、年間10万人の衝撃』で触れたが、筆者の98歳の老義母も介護を受けつつ生活している。
家族にとってありがたいのは、介護保険による種々のサービスだ。介護必要度が本人の状況などにより認定され、介護ポイントが支給される。そのポイントを使って、ケア・マネジャーに相談しながら対象となる介護メニューからカフェテリア方式でサービスを選択できるという仕組みである。健康保険と並んで、日本とは本当にいい国だと思える制度の一つだ。
4月から、介護保険サービスを提供する事業者に支払われる介護報酬が改訂される。介護職員の処遇改善加算として一人月額1万2000円を上乗せできるようになるが、介護報酬全体としては2.27%の引き下げだ。介護報酬は3年ごとに改訂されるのだが、引き下げられるのは9年ぶりのことである。
(この項 続く)
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