日本のプロレスは、力道山時代の創成期、ジャイアント馬場とアントニオ猪木が競った黄金時代、そして今は新日本プロレスの「ひとり勝ち時代」となっている。
プロレスを興業として行う会社や団体は現在20前後もある。しかし、「メジャー」と呼ばれる新日本プロレス、全日本プロレス、NOAHを除くといずれも弱小団体(「インディー」と呼ばれる)で、興業ごとの観客人数も数百人という場合も珍しくない。
インディーはいってみれば有力ではないボクシングジムのようなもので、所属するレスラーたちもギャラだけでは食えずにアルバイトなどをしている選手が多い。メジャー3団体の中でも新日本プロレスの好調ぶりは際立ってきていて、今東京ドームで興業を打てるのはこの団体だけである。
しかしプロスポーツの業態としてとらえると、日本のプロレスは圧倒的にマイナーな業界だ。斯界の最大のイベントとして行われた冒頭のIWGP選手権試合は超満員として集めた観客数が8302人。ちょっとしたアイドルグループがコンサートを開けば、武道館はおろか野球場で数万人を集める。東京ドームでの大会を見ても、読売ジャイアンツはそこで年に数十回も興業を打って、そのたびに大観衆を動員している。
(この項 続く)
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