本書は後半で、「経営スキルの習得法」という、とても興味のあるテーマを掲げている。
経営は「スキル(技術)」であり、スキルである限り習得できる、というのが著者の主張だ。「ではどうする」と、大いに膝を乗り出した。
ところが例示されていたのは、著者の実践例。それは「コンサル・スキル」の習得である。はばかりながら、経営者の仕事というのは、コンサルタントのそれと全く異なるモノだ。挙げ句の果ては、「習得法は自分で編み出せ」と突き放している。それでは、(具体的な方法を示していないので)最初の「スキルだから習得できる」という指摘と大いに違う。こういうのを「羊頭狗肉」という。
本書評(1)の初めに置いた私の評語が「コンサルタントのアリバイ本」ということだった。
(この項 終わり)
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