ZOZOTOWNが流通ジャイアントたちの視界に入って来ていなかった今世紀の初頭、百貨店がネット通販を行っていなかったのかといえば、そんなことはなかった。私は当時もお中元やお歳暮は高島屋などのネット通販を使っていた記憶がある。
つまり、自前の技術もあれば、IT技術やプラットフォームに投資する資本もある、人材も社内にいなければいくらでも外部リソースを使うことができただろう。それが当時の百貨店の状況だ。
つまり、欠けていたものは「意思」だけだったのである。
出店社ブランドの売上が100億円に満たないZOZOTOWNのビジネス・モデルに降りていけなかった百貨店。その結果、百貨店の衣料品売上はこの10年間で3割以上減少してしまった。この10年間で日本の百貨店は総売上が約1.6兆円減少したが、そのうち衣料品の減少幅は約5000億円にも達している(日本百貨店協会の資料による)。さらに、17年7月まで百貨店総計では、衣料品が21カ月連続で前年同期売上を割り込んでいて、回復の傾向は一切見られない。
(この項 続く)
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿