全国出光会のアプローチに対しても、昭介氏は面談の扉を開けようとしていない。いわば「聞く耳を持たない」。これはしかし、同社が創業以来標榜してきた大家族主義と大きく異なる対応ではないだろうか。この頑なな態度で昭介氏は大家族からの「信」を失っていると知るべきである。
全国出光会が仲裁に乗り出したのを契機に、創業家側は扉を開き、矛を引くタイミングとすべきである。
経営は現役経営陣に任せるとして「よきに計らえ」とするのが、世に尊重される大オーナーというものでないだろうか。それが、創業家に残った「名」を残す、輝かす途ということになるだろう。
「名誉会長がハーバード大学に入ったのは英邁なことだった」
こんな称賛を今後、出光社員から聞くようなことはあるのだろうか。
(この項 終わり)
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