2014年11月18日火曜日

オリックスの弥生買収、マーケ4P的巧妙戦略 中小企業の半数を顧客基盤として獲得(1)

総合金融サービス大手オリックス(東京・港)は11月13日、会計ソフト開発・販売の弥生(東京・千代田)を総額800億円強で買収すると発表した。

 弥生は1980年代から、中小企業にとって単独で会計・業務用ソフトを開発することが高負担だった状況を踏まえ、業務用パッケージソフトを納入してその運用を指導・支援する「会員会社」を開拓してきた。顧客基盤である会員数は120万社を超えるとみられる。

日本における小規模事業者(従業員30名以下)の総数は334万社ほどであり、そのうちで実質休業状態の企業もあるため、日本の中小企業全体の半分近くを顧客にしているといえる。さらに、業務用ソフトはサポートサービスやアップグレードなども発生するため、一度売ってしまえば終わりという「売り切り」でないため、顧客企業と強い関係を構築することができる。

 そんな弥生を買収するオリックスは、

(この項 続く)

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