サントリーホールディングスの佐治信忠会長(左)と新浪剛史社長(右/「同社HP」より) |
恐らく、新浪氏はもうローソンを卒業したくなっていたのではないか。三菱商事社員だった新浪氏が子会社のローソン担当となったのが00年、送り込まれて社長に就任したのが02年のことだった。すでに10年以上経過しており、働き盛りの経営者としては、もうとっくに飽きてしまっていたのだろう。
新浪氏のハラは10年にはすでに決まっていたのではないか。その準備のために玉塚氏を招聘し周到に経験を積ませ、4年かかってサントリー転出にこぎ着けた。このような時間軸でみると、新浪氏と佐治氏の間には強固な信頼関係があることがうかがえる。見方を変えれば、このような周到な準備なくして、サントリーのような巨大な同族企業が外部から経営トップを迎えるようなことは実現しなかったともいえる。
4年越しで実現した人事がサントリーでどのように機能し、そして同社がどのような成長をみせるのか、目が離せない。
(この項 終わり)
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