私は個人的には前澤氏のようなユニークな人物の大ファンだ。今回のTOBにより2500億円近くもの巨額のお金を手に入れるという話も大いに結構。何より起業に対する夢を若者や社会に与えてくれる。
しかし経営者となると、求められる行動様式のひとつは「集中」であろう。ただし実績を残し成長を続けている間は何をやっても良い。「実績だけが命」が優先するからだ。前澤氏の場合、近年ZOZOの経営実績は凋落し、経営者としての「集中」が疑問視されるプライベート面に関する報道が相次いでいた。そんな状況だったので、前澤氏は今回賢明な進退を選択したと思える。
さて、新社長である澤田宏太郎氏は早稲田大学理工学部を卒業して、NTTデータに入社し、NTTデータ経営研究所に転じたのちコンサルタント会社でコンサルタントをしていた。その時ZOZO(当時の社名はスタートトゥデイ)とかかわりを持ち、やがて入社したという経歴だ。澤田氏について前澤氏は、「数字をベースにロジカルに考える経営者」と評している。確かに経歴から見ても、創業者である前澤氏のスタイルとは大きく異なる、理系でありコンサル上がりの経営者だ。
前澤氏が数々の武勇伝といってよい実績を残してきた、、
(この項 続く)
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