今回、LIXILの指名委員会で取締役候補の選出を主導し、発表したのは菊地義信取締役だった。同委員会で唯一の社内取締役で、潮田氏と近いと評されている。指名委員会による候補者のなかには、瀬戸氏側の候補者からの選抜がなかった(鈴木輝夫氏と鬼丸かおる氏は会社側候補となることを拒否)ことから、菊地取締役は瀬戸氏側と対立的な構図を現出させた。
潮田氏は4月の会見で、「取締役退任後も相談事があれば」とコメントして、院政への関心があるかのような態度を示してもいる。菊地取締役がその受け皿、あるいはパイプ役を果たすのではないかと危惧する向きもあろう。
LIXILの次期取締役選任に対する私の意見は簡単である。それは瀬戸氏をCEOに復帰させろ、ということだ。単純に瀬戸氏はCEO在職中に大きな失策を犯していない。瀬戸氏の失脚は、潮田氏の気まぐれ、あるいは潮田氏が主導したイタリア建材のペルマスティリーザ社のM&Aでの大きな損失計上の失敗の押し付けによるものだった。
(この項 続く)
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