かんき出版、新刊。著者は事業承継ADRセンター理事長。事業承継に関わる案件(トラブルなど)を、当事者同士の間で仲介する機関だという。本書は、同センターが扱った事例から代表的なケースを随分詳細に掲げ、仲裁までの経緯と一般的な教訓を述べている。
読前は、「どこかの独立系のコンサル会社が、、」と思っていたら、私も知らないユニークな機関らしい。つまり、民間ではあるが法務省所管のスキームによる運営、理事長である著者はちゃんとした弁護士、仲裁には申立人と被申立人が存在し、合意は法的拘束力を持つ、などのことだ。
裁判にまではなじまない、そして匿名性を重んじたい同族間での承継問題の解決に適していることもあるのだろう。承継法務や特別株式のことなどについても、専門家集団ならではの仲裁事例や情報が示されている。勉強になった。事例が実事例で有るからでもあろうが、説明が詳細に過ぎ、半分でよい。300ページの本だが、200ページの方が読みやすくて良かったと思える。
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