光文社新書、2011年刊。
孫正義氏は、今年の調査によれば情報発進力が日本で断トツにNo.1の経営者だ。しかし、彼自身の著書というのは見当たらない。きっとこの疾風怒濤の経営者は、机に向かってペンを取るというような作業はまだるっこしいことに感じているのだろう。現在の発信はツイッターでの、パブリックとのやりとりが圧倒的に多い。
この人自身の活字著作としての露出は、対談がずいぶん昔のモノとしてあるくらいだ。本書は、孫氏が後継経営者を養成するとして自社内で展開しているソフトバンクアカデミアでの公開特別講義を記録したモノである。孫氏の肉声がうかがわれて興味深い。また講義の記録なので、話し言葉だし、参加者とのやりとりなどの臨場感にも溢れ、読みやすい(短いし)。
21世紀を代表する日本人経営者となりつつある孫氏が、自分の経営哲学や経営スタイルをいかに自覚し、確信的にその技法を推し進めているかがよく分かる書物だ。オーナー経営者としてこれから最も影響力を持つであろう孫氏の経営を理解するに良個な本である。
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