3月11日は東京駅近くのみずほ総研で公開セミナーを朝から務めていた。2時46分は午後の休憩を取っていて、セミナー・ルームの後ろのイスに腰掛け、総研のご担当の方とお話ししていた。
経験したことの無いあの大きな揺れにおそわれ、教室が騒然となった。ご担当の方は視覚障害のある方で、体を石のようになさった。さぞご不安だろうと、前腕に手を添えてしっかりと握らせて貰った。私もすがらせて貰った、というのも本当だ。
主催者側と相談し、「教室出入り自由、電話は外で」として再開したが、3時半過ぎには中止と決定。
「交通機関は全て止まっています。待機、宿泊なさる方はどうぞ」との発表も。70名の内50名ほどが結局みずほ総研で夜を明かすことになる。
感心したのは、みずほ総研の危機管理と対応。さすがにそんなテーマのセミナーまで主宰していることもあり、あっというまに全員分の毛布、非常食、ミネラル・ウォーターが配られ、ロビーと教室が開放された。
日比谷通り(大通り)に面している窓から外を見ると、道はやがて帰宅をめざす人で朝の駅頭のような有様となった。そんな中に出ていく勇気はとても出ず、私もみずほ総研で一夜をお借りすることにした。
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