エルピーダメモリ社の坂本幸雄社長が記者会見で声を振り絞っていた
「為替が、、、」。
2000年に私がNEC関連の会社の再生を打診されたとき、話を持ってきてくれたコンサルタントが
「相模原の同じ工場キャンパスには、昨年からあの坂本社長が着任していて、闊歩なさっている。同社だけでなく、敷地内の関連会社の社員皆が勇気づけられている」
だから山田さんも、、ということだった。
同じ敷地内で働くご縁とはならなかったけれど坂本氏は、
「半導体産業界で経営難にあえぐ数社の再建を成功させ、その手腕から「半導体業界の救世主」とあだ名される人物である」(IT企業家列伝)
とまで評された経営者だった。
確かにここ数年間の円・ドルを振り替えれば、グローバル商品である半導体生産が立ちゆかなくなったのは致し方ない。
問題は、「国策会社」という位置づけで、生産を国内に限定してきたことに尽きるかと思う。
半導体は労働集約産業の対極にあるような高付加価値、高技術産業なのだから、開発拠点は国内に置くにしても生産拠点は世界最適としなければならない。
私がフィリップスの日本子会社の社長時代、フィリップの半導体事業はオランダとは関係なく世界展開していた。挙げ句の果てはこの事業全体を売却してしまった。フィリップスもその規模、歴史からすればオランダにとっての国策会社のようなモノである。植民地経営に長けたお国柄は、海外展開も上手だった。再生エルピーダメモリ社も経済合理性に徹することが出来るか、それが分かれ目となろう。
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