しかしカルビーの今期の不調というか足踏みは、私に言わせればその「巨大性」にある。まず、松本会長の「買って 作って 売る」のうち「買う」である。カルビーはポテトチップスに使うジャガイモを北海道で買い付けている。
16年の天候不順のために北海道のジャガイモが大減産となり、ポテトチップスのメーカー各社は減産をしたりアイテム数の間引きをしたりという大きな影響をこうむった。カルビーもポテトチップスの本格的な生産体制に復帰できたのが17年6月以降ということで、今期の売上予想が伸びていないのもそれによるところが大きい。
焼酎のトップブランド黒霧島を醸造している九州の霧島酒造も同様に、原料を特定種別(霧島の場合はサツマイモ)で特定地域での栽培と限ったりすると、その売上が急増したときに供給の確保の問題が起こり、ひいてはそれが商品ブランドや会社の成長限界を作り出すことがある。
カルビーは前述の第3四半期業績発表会で、北海道での生産者支援に力を入れてジャガイモの調達を確保・増強する、とした。調達を担うカルビーポテト社が生産者への新品種の提案や栽培指導などをする、つまり生産者の囲い込みを図るということだ。
(この項 続く)
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