電通では実は1991年にも、入社2年目の大嶋一郎さん(当時24歳)が長時間労働を苦に自殺をしている。大嶋さんは長時間労働に加えて、上司からパワハラまがいの行為にも遭っていたといい、うつ病に罹患してしまっていた。
この事件は「電通事件」と呼ばれ最高裁判所まで争われ、2000年に過労死として労災認定された。つまり会社をあげての大騒ぎとなった事件だった。石井氏は事件当時の1991年は40歳、それなりに責任あるポストにいたはずだ。
社員が死ぬ、犠牲になるというのは、会社を経営するうえで最大の失敗である。そもそも、会社を経営するのはなんのためか、誰のためかということに帰着する。もっとも重要なステークホルダーである社員を繰り返し犠牲にする企業というのは最悪で、社会的にその存在価値はない。そして、それを指揮してきた経営者には最悪の評価しか与えられない。
(この項 続く)
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