「破壊的技術」に気が付こうとしない人たち
デジタル時代の黎明を告げたカシオQV-10が発売されたのが1995年。カメラ業界は、デジタル・カメラをどう見ていたのでしょうか。
1997年発行の『デジタルカメラ市場形成に関する調査研究報告書』が残っています。日本オプトメカトロニクス協会編、いわば従来業界側の認識なわけです。引用します。
「現状では、銀塩フィルムが圧倒的に有利で、今のところは銀塩カメラにとってかわることはないようだが、」
その後、カメラ映像機器工業会の「銀塩カメラの総出荷」という年次統計には近年こうあります。
「銀塩カメラは、統計上の要件に満たなくなったことから、2008年1月をもって集計を終了した。」
数えられなくなった、というのです。『報告書』の1997年に3千6百万台あった国内出荷量は、その年をピークとして10年間でゼロになりました。そして、今年コダックが死に絶えました。
(この項 続く)
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿