ダン.S.コーエンとの共著、2003年刊、日経BP社。
企業変革を幾つか実践してきた私からも、本書はこの分野で推薦できる。本書でのコッターの手法に納得感があり、結論にも賛同できる。
研究手法として、130余の組織、計400名あまりにヒアリングをしてまとめたという。方法の開示だけでなく、各章に渡って象徴的な回答ケースを複数示している。それぞれが興味深いストーリーだし、各章での論旨展開を支持している。
このような研究結果の開示は、実はこの手の書物では例外的と言える。多くのセオリー本では、「広汎な研究により得られた新見は、、、」などとしているのだが、その研究の手法やら示例は示されることの方が少ない。そのような場合、著者は何でも好きなことを言えるわけで、実はそんな主張は無効として読まれるべきなのだ。
本書の構成は驚くべきシンプルさだ。序章で既に「変革のための8段階」というコッターの研究成果と主張を示してしまっている。第1章以下は、8段階のそれぞれの解説だ。
(この項 続く)
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