現代自動車の鄭夢九(チョンモンク)会長は端倪すべからざる企業家だ。
売上げが伸び悩んでいた1998年に「10年、10万マイル保証」という大胆なというか、当時の同社としては背水の陣を敷いたような戦略を採用した。
このプログラムは、北米消費者に信頼を与え、同社の大躍進の起爆剤となった。しかし、効果は対外的なものだけではなかった。組織全体に緊張感を与え、品質改善だけでなく、意識改革をもたらした。
同会長が断行したのは「極め打ち戦略」と私が名付けたモノであって、その定義は、次となる。
「特定の重大な課題を徹底的に解決しようとすることによって、その課題を取り巻く複数の分野で大きな改善に至り、その結果、全社的な業績の改善やビジネス・モデルの改善に至るような戦略である」
(『プロフェッショナルリーダーの教科書』32ページ、拙著、東洋経済新報社)
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