プレジデント社、1990年刊。
NPSとは、New Production Systemの略。トヨタ生産方式をベースに、1業種1社を原則に会員企業を募り、製造改善指導を行っていったもの。NPS研究会は現在でも活動中。
出版年がバブルの絶頂期なので、全体経済絶好調の中で「何をやっても上手くいく」類の話かと思った。ところが、数十の会員企業(当然ながらメーカーが多い)が、協会の指導員や相互での研修を通じて血のにじむような改善運動を積み上げている様が描出されていて迫力がある。
日本の会社はやはりまじめで、向上への底力を再認識できる。刊行時から20年余という時間の洗礼もあり、バブル崩壊などの激震もあった。だから紹介された事例企業や、初期の会員企業でその後不調となってしまった例ももちろん散見される。NPS運動自体も、創設者達が鬼籍に入ったりして会員企業数は減少したようだ。しかし、日本が得意とする「リファイニングによる改善と向上」の具体例が示されていて興味深く示唆に富む好著。
文章がまた華麗で迫力がある。しかし、500ページの大著が同じペースで進むので、、。文章ってやはり難しい。
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