――キムラヤスタンダードとはどんなことですか。
福永 「品質作りこみスタンダード」「開発・販売スタンダード」そして「行動スタンダード」という3つの認識・行動をモノサシとする考え方です。「品質作りこみスタンダード」としては、食品業界でNo.1の品質作りこみを実行する。「開発・販売スタンダード」では、当社の強みにこだわった開発・販売を実行する。そして「行動スタンダード」においては、私が正しいと考えるビジネス上の5つの価値観にしたがって行動することを求めています。
――副社長が目指す、実現したいことを言語化し、社員に具体的に明示したわけですね。
福永 そして、それら3つのスタンダードの上位概念として、「キムラヤカテゴリーを創造する!」「『おいしいパン』を提供し続け、正しい利益を得る!」という方向性を示しています。仕組みや基準・手順に沿って考え行動することが、「ロボット人間をつくる」「没個性を求める」のではなく、「木村屋の強み、こだわりを発揮する」「利益を得て継続性のある事業にする」ということを認識して、唯一無二の中量生産の袋パンメーカーになりたいとの思いがあります。
――私の経験からも、古い行動規範や価値観に染まった古手社員ほど動かしにくい。何より彼らはどう変わればいいか、自分ではわからない。副社長がそれらの文言を通じて、求める新しい基準、価値を示したのはとてもよかったと思います。
(この項 続く)
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