玉塚会長はまた、15年からは「1000日実行プラン」と銘打った改革を実行してきたが、その成果を見届けないままに退任を申し出た。私の目には「また途中で投げ出してしまった」と映る。
かつて「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/14年11月22日号)が『ローソン社長 玉塚元一の逆襲』という特集記事を掲載している。「負け続けたプリンス」という副題が付いており、「大学ラグビー、ユニクロ…。最後の最後で勝利を逃す男、玉塚元一。大手コンビニで人生最大の逆襲に打って出る」と、遠慮のない表現をしていた。その「人生最大の逆襲」から、またも玉塚氏は降りてしまったのか。
周知のように、ファーストリテイリングの社長に一度は就任した玉塚氏は、やがて柳井正氏に解任される。この解任について両人はその後互いに情けのある言辞を交換しているのだが、柳井氏が経営者としての玉塚氏を評価しなかったことは厳然たる事実だ。
その後、企業再生会社リヴァンプを創業し共同代表となるが、目だった実績はない。かろうじてハンバーガー・チェーンのロッテリアの経営再建に当たったことは知られている。玉塚氏は06年1月にロッテリアの会長兼CEOに就任して自ら経営の任に当たった。同社は公開会社でないので詳細な財務実績は不明だが、玉塚氏が就任した翌年の07年3月期の年商が155億2,700万円と、就任前と比較して16.1%減(年換算比)になったという報告がある(経済新人会マーケティング研究部 ファーストフード業界2班)。
(この項 続く)
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