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グーグルが1兆円近くを払ってモトローラを買収することが発表された。
モトローラで創業一族だったクリストファー・ガルビン氏がCEO会長だったとき、サンダーバードでのCEOフォーラムで私とco-speakerとなっていただいたので、感慨がありブログに取り上げる。
今回の買収で、私が想起したのが日本のバブル時代に旅行会社が海外リゾートのホテルを買収した案件である。幾つもあった、そして皆大失敗だった。旅行提供というサービス業である大手代理店がハードであるホテルを持つと、そこの稼働率を上げようとそのホテル向けの商品開発に注力せざるを得ない。また、高額な投資金額は大いなる財務負担を産む。私が知っている大手の旅行代理店も結局一度は再生手続きとなった。
グーグルは畑違いであるハードに進出してどうしようというのか。川下進出とでも考えているのだろう。
ネットやソフトのようにintangible(形のない)ものと、製品としてのものつくりは全く違う業態だ。そして、異なる業態であるモトローラをてこ入れするために、グーグルはマーケット(ネットやIT業界)に対してのニュートラルな地位を失うだろう。少なくとも、モトローラと同業態の製造業からは距離を置かれる。
1兆円もかけてグーグルは火種を自らに取り込んだ。モトローラ買収は、グーグルの没落の始まりとして後世理解されるだろう。
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