2014年4月29日火曜日

孫正義と柳井正 科学的なユニクロ、勝負のソフトバンク(3)

●尊敬し、学び合う2大経営者

2人は、いわばお互いを尊敬できる先進的な経営者として認識したのですが、本格的な関係ができたのが2003年でした。同年、ソフトバンクがインターネットサービスプロバイダサービス「ヤフーBB」を始めるのに当たり、本格的なBtoCビジネスは初めてということで、柳井氏をソフトバンクの社外取締役に招請して今日に至っています。

 2人はこのように互いを尊敬し、互いから学び合っているように見えます。また、お互いの理解者であり、最大の社外応援団にも見えます。孫氏が06年にボーダフォンを買収した時、1兆7500億円という破格とされた価格に対し、柳井氏はソフトバンクの役員会で真っ先に支持、つまり支援をしました。翻って今、この買収劇を振り返ってみれば大成功、どころかそれなくては現在のソフトバンクの隆盛はない、というくらいの意思決定だったわけです。

(この項 続く)