米国の投資週刊誌「バロンズ」が「世界のベストCEO」を毎年公表しています。直近の発表が3月号であったのですが、今年のリストにはソフトバンクの孫正義氏が初めてランクインしました。日本人経営者としては、ほかにはユニクロなどを展開するファーストリテイリングの柳井正氏が以前からランクインしていました。
孫氏と柳井氏は、手腕と実績が世界的にも認知されている経営者です。この2人は確かに一代で事業を立ち上げ、グループ年商で兆円規模のビジネスに育て上げました。正確に言えば、柳井氏は小郡(おごおり)商事という山口市にある地方の零細ともいえる洋品店の2代目を継いだわけですが、現在のファストリのグループ規模を考えると、実質的な創業者とみるべきでしょう。
この2人は経営スタイルや信条の上でいくつもの共通点がありますが、もちろん異なるところもあります。そこで本連載では、2人の共通点と差異点を考えてみたいと思います。
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