その結果、15年3月期の年商は7兆7000億円強と、津賀氏が就任する前の12年3月期7兆8500億円強とあまり変わらないが、営業利益は437億円(12年3月期)から3819億円(15年3月期)と9倍増の実績である。事業ポートフォリオの組み替えが効を奏してきた。
なんといっても、13年3月期まで2期続いた7000億円以上の最終赤字から、15年3月期は1800億円に迫ろうかという黒字実現である。また、有利子負債が1兆円近くあった状態から実質無借金経営に転換。津賀氏は素晴らしい経営者といえよう。このままパナソニックの中興の祖になってほしいと期待する。
15年3月期の決算発表、あるいは3月の事業方針発表などで津賀社長は、「構造改革は完遂した」と宣言した。さらに「15年度はついに売り上げを伸ばす時期、成長の年であると位置づける」として、4月からの15年度を津賀改革の第2ステージとする意欲を示してきた。
(この項 続く)
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