ヨーカ堂は売却すべき?
「大から小へ、そして無へ」という流れの中でセブン&アイHDが模索しているのは、オムニ・チャネルだ。ネットを駆使してリアル店舗のビジネスと融合させるというのだが、現段階では試行段階の域を出ない。顧客に家に専用端末を置いてもらって、注文があれば届けるということを目指しているのか。現在のイトーヨーカ堂でも個別宅配に応じているが、事業として成功している段階ではとてもない。
セブン&アイHDに関して私が前から提言しているのは、イトーヨーカ堂は売り払って、コンビニ事業に特化するべきということだ。イトーヨーカ堂の年間売上高は1兆3000億円(単体)に上るにもかかわらず利益がほとんど出ていないし、今後業績は悪化していくだろう。しかし、今売却すれば資産価値などから数千億円規模のキャッシュが手に入ると思われる。売却先は米ウォルマートか仏カルフールなどが候補になってくるであろう。
一方、同社のコンビニ事業は、2兆7277億円の年商で2767億円の経常利益という素晴らしい業績だ。セブンイレブンとしてアメリカや中国には展開しているが、これを加速して世界展開すべきだろう。イトーヨーカ堂という大きな事業を手放せば、「選択と集中」が効き、売却キャッシュにより世界展開の原資が十分にできる。
(この項 続く)
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