大林組と清水建設は談合を認めた
リニア工事で今回検察側が特に絞って捜査を進めているのが、品川新駅と名古屋新駅の工事だという。いずれも技術的難易度が高く、大手4社しか施工能力がないとされる。昨年12月に特捜部が為計業務妨害容疑で大林組を捜査したのが、立件への契機となった。4社のうち、大林組と清水建設は談合を認め、1月までに独禁法の課徴金減免制度(リーニエンシー)により、公正取引委員会に違反を自主申告している。
ところが、この談合に加わったとされ、今回幹部が逮捕に至った大成建設と鹿島では、両新駅工事の受注に至っていない。それだけに、両社は2駅に関する談合をしていないとして、談合参画疑惑を一貫して否定してきた。
特に大成建設は特捜部の捜査に対して強く反発していると見受けられ、特捜部との対立、対決とまで呼べる状況が醸成されてきた。大成建設に対する特捜部の立ち入り捜査が1度で済まず、2月1日に2回目が実施された。その翌2日、同社の弁護人が「捜査は大成関係者に圧力を加えるものである」などとして特捜部に抗議文を提出し、次のように捜査の問題点を指摘している。
・検察官が、大成の委託を受けた弁護士や社内弁護士のPCを押収したり、社員に聴取した弁護用の記録文書を押収した。
・検察官が役職員を社長室に呼び出し、「社長の前でも嘘をつくのか!」「ふざけるな!」などと威圧的な態度を取り、検察に有利な証言を強要しようとした。
(この項 続く)
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