2018年3月10日土曜日

大成建設、リニア談合「否定」で検察に徹底抗戦…社員寮に資料隠匿疑惑、競合と「勉強会」(3)

この抗議文が提出されたところ、特捜部はそれに答えるどころか(その義務はもちろんない)、2日夜も第3回目の同社への立ち入り捜査を行ったのである。これは異例のこととされ、大成建設に対する特捜部の疑惑は以前から強いものがあったと推測される行動だ。

 疑惑を裏付けるような大成建設側の行動もあった。昨年12月に特捜部の捜査が始まってから、談合案件に関連する資料や書類を社員寮に移動し、2月に行われた社員寮への捜索で資料が押収された。

同社は検察の調べに対し「罰金付きの守秘義務を課せられていた上、今後の工事で参考になるので移動させただけ」などと隠匿の意図を否定しているというが、常識的に通用する説明ではなく、隠匿と批判されても仕方ないだろう。


「勉強会」がいけない


 前述のとおり、大成建設と鹿島は、「4社間の接触はあったが、単なる情報交換だった」として談合を否定している。もし不公正取引に厳しい欧米であれば、とても通らない理屈だ。

(この項 続く)

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