2018年3月12日月曜日

61歳で起業、世界地図を売りまくり、発展途上国で井戸を掘りまくる松岡さんの野望(9)

――個人の篤志家なら、そのほうがいい場合もあるでしょう。たとえば私が毎年出す年賀状の数は200枚台ですが、個人が世界地図を5,000枚もらってしまったら始末に困ります。個人の方を巻き込むなら、むしろ枚数を減らしたほうがいいでしょう。

松岡 私は、世界に井戸を、綺麗な水をということで、その手段として世界地図ビジネスを始めたのですが、世界地図ビジネスを展開していくうちに、この商材でさらに大きな夢を追えることに気がつきました。

 坂本龍馬が地球儀を見せられて自らの蒙を啓かれた、という話があります。子供たちに世界地図を見てもらい、自分の国だけではなく世界のことを知ってもらう、俯瞰してもらう。それによって、自分たちの国や地域で起きている紛争や戦争の愚かさに気がつくことになる。

 ノーベル平和賞を受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんは「1冊の本で世界を変えられる」と言いました。私は世界地図もそんな力を持っていると思います。イラクやシリア、またアルカイダの子供たちが世界地図を見て、「お父さん、戦争なんかやめよう」ということが起きればいいなと願っています。

(この項 続く)

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