アマゾンというババをヤマトに引かせた佐川
ヤマトの「苦悩の元年」は2013年だった。インターネット通販の市場規模は15年に約13.8兆円に達したのだが、12年には約9.5兆円だった(経済産業省調べ、以下同)。10年からは年率10%程度伸びていたが、13年に約11.2兆円と対前年比で17%の伸張を果たし、「階段を上った」年となった。
ネット通販の雄といえばもちろんアマゾンだが、13年まではアマゾンの宅配は佐川急便1社のほぼ独占的な取り扱いだった。しかし、アマゾンからの一個あたりの配送手数料の採算性が悪い状況を受け、あまりの宅配個数の伸張のために、佐川は手数料値上げの要請という交渉により、実質的に取り扱いを停止した。
宅配業界は、佐川のほかにはヤマトと日本郵便が大手3社を形成している。15年の宅配便シェアはヤマトが46.7%、佐川が32.3%、日本郵便が13.8%と3社で90%を超えている(国土交通省調べ)。
(この項 続く)
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