売上シェアを追ったヤマトと、利益を尊重した佐川、どちらが戦略的に賢い選択をしたのか。
賢かった佐川急便、ぬか喜びしたヤマト
アマゾンと取引した最終年に当たる12年3月期の佐川のデリバリー事業は、売上が7,664億円だった。アマゾンとの取引を中止したことで、14年同期の売上は7,094億円へと7.5%減衰し、16年3月期に至っても7,215億円とアマゾン時代まで回復していない。
ところが、佐川のデリバリー事業の営業利益は、12年の253億円から14年には363億円へと急伸張し、16年3月期は384億円と、対売上営業利益率5.3%で着地している。アマゾンを手放したことにより、収益が大いに改善した。
(この項 続く)
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