2014年5月12日月曜日

孫正義と柳井正 科学的なユニクロ、勝負のソフトバンク(10)

ユニクロ柳井正の農耕民族経営 同じことの繰り返し&精緻化で同一事業領域を深掘り


ファストリが14年8月期の業績予想として発表している内訳を次に掲げます
 
事業別         売り上げ予想  対前年比  
国内ユニクロ事業     7,150億円    +4.6%  
海外ユニクロ事業     4,000億円   +59.2%  
ローバルブランド事業  2,530億円   +22.7% 合計          1兆3680億円   +19.9%
 
表から、現在の基幹事業である国内ユニクロ事業が成長限界に近づいてきていると見ることができます。ここから20年までの6年の間で総売り上げ5兆円を達成するためには、海外ユニクロ事業とグローバルブランド事業の2つのカテゴリーでの大飛躍が必要となります。

 グローバルブランド事業は海外におけるM&Aが一番てっとり早い、というかそれしかないわけです。大型案件であったJクルー社買収には頓挫したようですが、今後いくつもの案件が出てくるでしょう。

 ちなみに柳井氏自身は米国での事業展開について、次のように語っています。
「今までは(欧州の存在感が大きい)大西洋の時代だが、今からは太平洋。中国からインド、南米まで含め、すごい経済圏になる。(要となる米国は)我々が世界一のアパレル製造小売業になるなら、絶対に無視できない市場だ。(売上高は)1兆円くらいないといけない」(14年3月27日、米ニューヨークでの共同記者会見)


(この項 続く)