日本を初めて訪れた旅行者が感想を求められて、実に良く聞く話しが、
「日本のトイレは、、」
というものだ。
そして、
「あんな素晴らしい体験は無かった」
と、例外なく激賞する。
十年来この感想をそれこそ繰り返し読んだり聞いたりするたびに、私は不快に思うようになってきていた。それは、
「この業界のリーディング・メーカーは一体何をしているのだろう」
ということだ。
1.一つの商品が、有る地域に全く出回っていない、というかそのマーケットでは新製品(存在しているのに出していないのは「未製品」と言うべきか)である。
2.限定されたモニタリングでは素晴らしい評判である。
3.価格帯が参入障壁とは思われない。少なくとも欧米では抵抗感のない商品として迎えられるだろう。都市による水道事情がある程度の障壁となるかも知れないが。
4.マーケット規模は無限だ。普及しているのは日本だけ!
こんな状況で、日本を訪れる観光客が十年一日のごとく、
「こんなものは母国では体験したことが無い!」
と言い続けているのは、TOTO, INAX, そしてパナソニックの経営者の罪悪とも言えるほどの怠慢だと私は考えて来た。
ところが、、、
(この項 続く)