― 紫式部
― 井原西鶴
― 谷崎潤一郎
私は三人を日本文学史上の三大天才と思っている。
勿論それぞれに突出した偉大さもあるが、敢えて共通点を挙げるとすると、、、
それは「モラルからの開放」ということだろう。源氏物語は天皇妃との情事から始まっているし、井原西鶴は好色物で幅広い大衆的な支持を得た。谷崎の妖しさは江戸川乱歩や山田風太郎に通じるところがある。その意味で三者とも時代の頚木(くびき)から開放されて文学の価値を止揚したと言う点にその天才がある。そして三人とも長大で壮大な結構の作品を綾出した。
さて、話しを「文章読本」に戻すと、、、
(この項 続く、しかし飛び飛び)