2012年12月2日日曜日

破壊的技術とコダック倒産 「本当に使える戦略・使えない戦略」徹底講義(16)

カシオQV-10, 1995年
コダック社がデジタル・カメラを発明した
デジタル・カメラを初めて開発したのは実はコダックで、80年代半ばには「プロフェッショナルデジタルカメラシステム」を販売しました。ただし、価格は一千万円近く、完全に業務用途でした。一方の雄、富士フイルムは1988年に「フジックスDS-1P」という試作機を発表しています。これも数百万円以上とされました。一般消費者向けとして受け入れられるような価格帯のデジタル・カメラはどこからも出て来ていませんでした。

1995年に至り、カシオ計算機が「カシオQV-10」を発表して6万5千円という価格で発売しました。その年はウィンドウズ95が発表されてパソコンの年間販売台数が700万台に達した年です。インターネットやEメールの普及などとあいまって、「カシオQV-10」はデジタル・カメラとして初めて本格的な販売台数をあげ、「デジタル・カメラ第2世代の始まり」と言われています。
 
(この項 続く)

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