しかし、ビジネスの現場は、それとは別の力で動きます。大手デパートのケーキ売り場のコーナーを押さえているJケーキ屋としては、そのコーナーを競合に渡したくはありません。というより、できるだけ拡張すべく日々精一杯やっているのです。
そのJケーキ屋さんにいたプロデューサー・飯島さんとしては、そこにあえて割り込んでいく、ゼロからの戦いを仕掛けていくことが、どんなに大変なのか、よくわかっていたのかもしれません。
そこであえて「既存売り場の奪取」という競争方法を取らないで、別の方法を構築したわけです。それが「新しい地図」サイトの構築であり、映画『クソ野郎と美しき世界』(来春公開予定)で3人を競演させる、というやり方。サイト「新しい地図」を9月22日に立ち上げた後に、堰を切ったように3人の個別での芸能活動を始めさせました。
飯島さんという方は、ずいぶんなやり手な人だと私は評価します。番組を制作するプロデューサーとしてだけでなく、「新しい地図」ブランドの3人商品を売り込む方策に長けた優秀なマーケターであり、それらを総合した企業経営戦略家として活動しています。
芸能人、タレントが個々に魅力的であれば、当然売れる、人気が出る、ということはありません。能年玲奈がしばらく活動できなかった時期を過ぎて、「のん」として人気が復活している例がありますが、あれは例外。人気タレントが時代の経緯とともに消えていくというのが、いくらでもあるのが通例なのです。
(この項 続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿