アメリカ発祥のスポーツはエンターテインメントの要素が強い
アメリカ発祥で日本でも人気があるスポーツの代表が野球だろう。野球選手の挙措を観察しても、大相撲の礼儀とはおよそ大きな違いがある。
野球ではまず「声を出せ」である。結果、草野球からプロ野球までベンチからの野次、相手チームや選手に対する罵詈雑言は聞くに堪えない。そしてそれが賞賛されるので私は嫌悪感を感じる。
特に高校野球で見られる、一塁コーチの大げさな「セーフ・アピール」である。明らかにアウトの場面でも大きく手を広げてセーフだと主張する。誤った判断を要請するこうした行為に、どういう教育効果があるのか私には理解できない。合理主義、効率主義がはびこるアメリカ人が育てたスポーツは、勝敗至上主義、そしてプロとしての過剰なエンターテインメントが優先されている。
大相撲は、アメリカ発祥のそんな浅薄な「スポーツ」ではない。何百年の歴史で磨かれた様式美をふくむ「伝統芸能」、あるいは「神事」でさえあるのだ。白鵬の万歳三唱を擁護したマツコ・デラックスは、そこを履き違えている。
(この項 続く)
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