2017年12月11日月曜日

白鵬が日馬富士暴行事件の主犯だった…「驕った横綱」、貴乃花親方追放を主導という蛮行(2)

また、勝者は退場の際に観客とハイタッチをすることが多い。それはベビー・フェイスと呼ばれる「勝ち組」がすることが多く、ヒールと呼ばれる「悪役側」は逆に観客席に乱入することで顧客とコミュニケーションを図り、評価される。

 白鵬が行った万歳三唱の呼びかけは、こうしたプロレスのコミュニケーションに通じるものである。それを許容してしまうと、大相撲をプロレスのほうに近づけていってしまうことになるのだ。

 優勝した力士が自分に対しての万歳を要請するというのは、「勝ち誇り」にほかならず、その誇示を許すと個々の取り組みの勝負でいえば、勝ったほうの力士がガッツポーズをしたり、喜びの声をあげるなどの行為につながる。そうなれば、負けたほうは「さがり」を叩きつける、土俵周りの桶などの備品を蹴飛ばすなどして、その悔しい感情を発露させてしまうだろう。

 日本の大相撲というのは、それらの見苦しい感情を押し包むところに伝統美を涵養してきた。大相撲は、勝敗においても礼節を重視してきた。勝った力士も負けた力士も感情を表すことなく、土俵の両端で再び対峙して一礼して終わる。白鵬の万歳三唱の要請は、そんな伝統の流れを踏みにじるものであり、相撲協会での討議では「厳重注意」より一段重い「譴責(けんせき)」も検討されたと報じられる所以である

(この項 続く)

0 件のコメント:

コメントを投稿