2016年12月28日水曜日

「2016経営者残念大賞」グランプリ 電通の企業文化を体現する石井直社長(1)

強制捜査を行い、押収物の段ボールなどを手に電通本社を出る
厚労省の職員ら(読売新聞/アフロ)
今年、業績を大きく落とした、成長機会を逃した、企業価値を大きく毀損した、危機的状況に際して拱手傍観してしまい窮地に陥る状況としてしまった、経営者としての倫理にもとった、社会に大きな損害あるいはリスクや不安を与え強く指弾された――などの残念な結果を残した経営者を顕彰する、「2016年 経営者残念大賞」。

 本連載ではこれまで、第3位にシャープの高橋興三前社長、第2位として三菱自動車工業の益子修社長兼CEO(最高経営責任者)を発表した。今回は輝くグランプリとして、電通の石井直社長を発表したい。

繰り返された悲劇に恬として恥じないブラック大企業


電通の東京本社などへの東京労働局の立ち入り調査が行われたのが、10月14日だった。さらに11月7日、厚生労働省が労働基準法違反の疑いで同本社や全国の支社に対して強制捜査に乗り出した。

 労基法違反をめぐるこれだけの大規模捜査は異例のことであり、大きく報道され、年末の今に至るまで人々の記憶に強く残っている。

(この項 続く)

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