小平社長は「太陽工業の自動車産業向けの納入率は、今年70%を超える予定です」と語る。客先業態の状況変化を見極めた、見事なセグメント・シフトだ。
タイ進出、新工場買収にも成功
「従来の弱電や携帯電話向けなど通信機器を対象とした部品製造については、思い切ってタイに進出しました」(同)
年商が40億円を切った10年に、タイ・アユタヤでの工場建設を決断したが、11年の大洪水で操業開始が半年間遅延した。「大洪水が、操業開始後でなくてよかった」と小平社長は振り返る。経営者には運も必要という例だろう。「12年に操業開始すると順調に生産が立ち上がり、14年にはもう第2工場を増設しました。タイ工場の年商は14年に12億円を超え、早くも黒字化して業績に貢献してくれるようになりました。タイ語はおろか英語を操れる社員がいたわけでもないのに、なんとかやっています」(同)
諏訪地区でのグループ社員数300名ほどの地場企業が、アジアに製造進出してうまくやっている。
(この項 続く)
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