「顧客満足度日本一」への疑問
サービス産業生産性協議会は、6月10日に発表された「15年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査」でモスを「飲食総合」部門1位とした。しかし本調査で、例えばしゃぶしゃぶ専門店「木曽路」は7位だが、仲居さんがテーブルで料理をつくってくれる本格お座敷レストランのサービスより、モスのそれが手厚いというのは無理がある。
つまり、「印象が良い」というだけの調査結果だ。「木曽路より一桁低い客単価の割には、そのサービスの印象がいい」ということだ。そして、木曽路よりモスの総来店客が多いため、得票数は伸びるだろう。
モスやマックの客単価は公表されていないが、前出の『ハンバーガーチェーンの比較経済分析』によれば、「マック=578.5円、モス=910.4円とモスのほうが50%以上高い」という。それだけ価格帯が離れた2つのチェーンの顧客満足度を比べることも、また無意味だろう。
(この項 続く)
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