2018年11月6日火曜日

マツダ、欧州ディーゼル車から撤退すべきだ…ロータリー・エンジン過信で経営危機の二の舞(7)

PLCセオリーと連動してプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)セオリーを援用すると、マツダの戦略的劣勢はさらに明らかになる。

PPMの4象限の中で、「ヨーロッパにおけるマツダのディーゼル展開」を当てはめてみると、「マーケット・シェア」の軸で極低、「マーケットの成長」軸では高低どころかマイナスということになる。

この2軸での組み合わせはPPMセオリーでは「Dog(負け犬)」と呼ばれる。そしてこの象限に入った商品や技術に与えられる戦略は「撤退」なのだ。

 マツダのディーゼル・エンジンの技術「SKYACTIV-D」は競争優位を持っているという。そして次世代のディーゼルでも優位性を持てそうだともいわれている。マツダのディーゼル技術は、製造の上では確かにコスト優位を実現しているかもしれないが、シェア1%の商品が「衰退期」フェーズでそのシェアを伸ばしていくには、巨額の市場開発費がかかる。マツダがそのコストに挑戦しきれるとは思えない。

(この項 続く)

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